フォルクスワーゲン社製の“空冷水平対向4気筒エンジン“を搭載した車両を、総称して「空冷ワーゲン」と呼んでいます。
空冷ワーゲンの代表車が「タイプ1ビートル」です。
空冷ワーゲンの代表車種
タイプ1(ビートル)
タイプ2(ワーゲンバス)
タイプ3(ノッチバック、バリアント、ファーストバック)
カルマンギア
タイプ4
空冷ワーゲン=VW製空冷エンジン
タイプ1エンジンを搭載した車は、本国VW製以外にも、各国VW現地法人が製造した独自の車種も多くあり、同時にタイプ1のドライブトレーンを流用した”コーチビルド””キットカー”なども多くあることから、そのすべてを含め「空冷ワーゲン」と呼んでいます。
空冷VWエンジンは2種類
タイプ1(ビートル)に搭載されたエンジンのことを「タイプ1エンジン」とし、タイプ2・タイプ3・カルマンギアにも共通エンジンもしくは共通ブロックを使用していたことから、搭載エンジンはすべて「タイプ1エンジン」となります。
1968年に登場したタイプ4エンジンはタイプ4用次世代エンジンで、排気量はタイプ1エンジンより大きい1700cc〜2000cc。レイトバスでは中期からタイプ4エンジンが採用されました。Porsche914にも搭載されたエンジンです。
タイプ1エンジンはタイプ1の生産が始まった1938年からメキシコ生産の終了した2003年までの65年間に渡り製造。尚メキシコビートル生産終了後もスペインではタイプ1エンジン搭載のタイプ2が2006年まで製造されていました。
車両以外にも信頼性・経済性の高かったタイプ1エンジンは”汎用エンジン”としても重宝され、産業用・建設機械用のエンジンなどとして幅広く活躍。
自動車産業はもとより広い分野で多大な成功を収めました。
日本での空冷ワーゲンの販売
日本に輸入が開始された1953年から1978年の販売終了までに約9万台の空冷ワーゲンを輸入。乗用目的のタイプ1に加え、当時まだ信頼性・性能が低くかった小型貨物車の分野では国産車に変わりフォルクスワーゲン・タイプ2(ワーゲンバス)が街中で多く活躍していました。
「外車・輸入車」と言った枠を越え、多くの日本人に愛された空冷ワーゲンは、“日本に帰化した車“とも言えるほどです。