空冷ビートル

空冷ワーゲン推し映画特集

空冷ワーゲン(ビートル・ワーゲンバス)が主役の映画、代表4作品をご紹介!

ラブ・バッグ(The Love Bug)1969年

1969年ディズニー製作の実写映画。感情を持ったフォルクスワーゲン・ビートル「ハービー」が主人公との友情、レースでの活躍をコメディタッチに描いたハートウォーミングな映画。シリーズは三作品「ラブ・バッグ」「続ラブバッグ」「ラブ・バッグ/モンテカルロ大爆走」。

日本では「カブトムシ」の愛称で親しまれたビートルですがアメリカでの愛称は、虫を意味する「Bug」バグ(てんとう虫image)。国内映画タイトルの「ラブ・バッグ」も正確には「バグ」。

車両紹介:「ハービー」は1963年式フォルクスワーゲン・ビートル、ラグトップ(オープントップ)。ゼッケン「53」と青と赤のレーシングストライプがハービーのトレードマークです。映画内ではレースに参戦するレースカー役で劇中車の1台にはEMPIが製作したPorsche356エンジン・ブレーキ、KONIショックを装備した車両もありました。ただ多くのシーンではノーマル車両もしくはタイヤホイールのみワイド仕様(純正加工ホイール・グッドイヤーGTラジアルタイヤ)でした。

ハービー/機械じかけのキューピット(Herbie Furry Loaded)2005年

2005年公開のディズニー実写映画。前作「The Love Bug」のリメイク作品。意思を持ったフォルクスワーゲン・ビートルの「ハービー」がオーナーの願いを叶えるべく活躍するハートフルコメディー。

女優リンジー・ローハン演じる20歳のマギーは「卒業祝いに車をプレゼントする」と父親に言われ、なぜか廃車置き場に連れて行かれる・・・。そこで出会った1台の古ぼけたビートル「ハービー」。その出会いをきっかけに、後のマギーの人生は大きく変わっていく。

車両紹介:1963年式フォルクスワーゲン・ビートル。映画冒頭シーンでは前作ラブ・バッグと同様の仕様でしたがストリートレーサーシーンではNOS(ナイトラス・オキサイド・システム)を装備。後半NASCARとの混走レースシーンで使用されたハービーは現役NASCARレーサーとのサーキット走行を踏まえたスペシャルモデル。

車体はNASCARレギュレーションに合わせたフルロールケージ・レクサンシールド(ポリカ)・ビートル用特注NASCARホイール・グッドイヤーイーグル・レース用タイヤ・4輪ディスクブレーキなどを装備。エンジンは空冷ワーゲン老舗チューニングショップ「Fat Performance」製・2332cc/Weber48IDF。外装はワイドフェンダー・NASCARリアスポイラー・スポンサーデカール等。車両製作費235.000ドル。

実際のカリフォルニアスピードウェイで行われたネクセルカップシリーズ・ポップシークレット500に参加した唯一のビートル。

バンブルビー(Bumblebee)2018年

2018年アメリカ公開のSFアクション映画。「トランスフォーマー」シリーズに登場するバンブルビー(B-127)が主役のスピンオフ作品。

ストーリーは2007年「トランスフォーマー」から遡ること20年前の1987年。話は1987年のある日、孤独で居場所のない毎日を送っていた18歳の少女チャーリーが廃品置き場で1台の黄色いボロボロのビートルを見つけたところから始まる。ガレージに持って帰ったチャーリーはそのビートルが普通でないことに気付く・・・

車両紹介:バンブルビー(正式名B-127)は当初テレビアニメ「トランスフォーマー」ではビートルでしが、アメリカでの実写映画版でシボレーカマロへ変更され登場。本作品に登場する「バンブルビー」は1967年式フォルクスワーゲン・ビートル(通称ロクナナ)。ボディーカラーの黄色は1967年式の純正カラーではなくバンブルビーを意識したカラー。映画内に登場する「黄色のビートル」は特にオリジナルでもなく1989年当時に如何にも落ちていそうな雰囲気の車。基本的には車高・エンジンなど車体はノーマルですが、ホイールだけは一貫してPorsche356タイプホイール。

リトル・ミス・サンシャイン(Little Miss Sunshine)2006年

2006年アメリカ公開の映画。子供ビューティコンテスト「リトル・ミス・サンシャイン」に繰り上げ出場することになった9歳の少女オリーヴ。その会場があるロサンゼルスへ向かう為、黄色いバスで家族と共にコンテスト会場へ向かうのことになったのだが、その家族が一癖も二癖もある面々だった・・・。オンボロバスと落ちこぼれ家族の波乱の道中を描く。アカデミー賞4部門ノミネート。興行収入1億ドル超。全米が絶賛したハートフルロードムービー。

車両紹介:1978年式タイプ2マイクロバス(通称レイトバス)。作品の中ではスターターモーターが壊れ、家族総出で押しがけし飛び乗るシーンが印象的(Imageカット)。ビートル程度なら「1人押しがけ」も可能ですがタイプ2ワーゲンバスともなると重いのでそうも行かず、家族総出でというところはリアルな描写。

スライドドアが外れてしまうシーンがありましたが、決して「ボロさ」を強調したオーバーな演出ではなく、実際たまに起こりうること・・・。

愛らしいスタイルと愛嬌のある顔付きから、擬人化されることの多い空冷ワーゲンですが、その人気は今も尚衰えることなく、世界中で多くの映画作品やドラマ・CMなどに登場活躍しています。