基礎知識

カラフルでおしゃれなレトロカー。ワーゲンビートルの世界!

日本人にもっとも身近なレトロカーとして人気のワーゲンビートル。その人気の理由の一つが、カラフルなボディーカラーです!

新車の色選びで、当たり障りの無い「白や黒」を選んでいませんか?

車もファッションと同じで、好きな色を選びたいのがオーナーの本音。常にユーザーファーストで多くのボディーカラーをライナップしてきたのが、フォルクスワーゲン・ビートルです!「少し派手?」とも思えるボディーカラーが、今となってはクラシカルでおしゃれ。

ビートルのボディーカラー

「ビートル」と言えば何色を連想しますか?黄色?オレンジ?水色?

黄色いビートル

ビートルのカラーリングも他車と同じで、数種の定番色は毎年あるものの、それ以上にあるのが「ビートルらしい」カラフルなカラーライナップ。ビートルの純正カラーは大きく分けると2パターン。一つはパステル系やナチュラルな落ち着いた色合いの、空や海、植物を連想させるアースカラー。もう一つは、発色のいいオレンジ色や黄色など、柑橘類を連想させるポップな色合いのビタミンカラーです!

もちろんビートルにも白と黒はあります(笑)。ですが「黒」は全年式一貫して、同じカラーコードの1色のみ。〇〇ブラックのような変化系もありません。

現行車の多くがパール塗装やメタリック塗装を多用する傾向がありますが、ワーゲンビートルではソリッドカラーがメイン。ビートルでのメタリック塗装は、メタリックがまだ高級車の物であった50年代と、大衆車でも多く塗られるようになった70年代後半の年式のみ。

ビートルのカラーバリエーション

多くのボディーカラーがあるビートルですが、いったい何種類くらいあるかご存知ですか?

その数なんと、約180色!

正確な記録が残る、1952年から1979年までの29年間のみ(ドイツ)。ブラジルやメキシコ生産車は、正確な資料が無い為未確認。生産国や地域によってカラーリングは異なるものなのでその数は未知数!軽く見積もっても、ドイツ生産分の倍以上?

全年式での定番カラーはブラックのみで、毎年数種の新色が追加。それ以外は基本的に2〜3年で全色が入れ代わり、変更される傾向があります。ビートル人気色のブルー系は、「〇〇ブルー」と名の付く物だけでも38色!(名前にブルーと付かない青系色もあります)

バハマブルー

よく見る色は人気色

現在見るビートルのカラーは、すべてがオリジナルと言うわけではなく、後年に塗り替えられた「リペイント」である場合があります。

オリジナルペイントであれば、他の色より数があると言うことなので、当時の販売台数も多く「売れた色」。逆に当時としてはそれほど人気が無かった色は、現存数も少なく、今となっては希少カラーとなります。後年の塗替(リペイント)で純正色に色替えされている車両もあるので、「同色現存数=当時の人気色」とはなりません。ですが、わざわざ色々違いの純正色に塗り替えているのですから、長年人気のボディーカラーであることは確か!

当時人気だった色は、地域や年式によって様々ですが、現在国内でメジャー(人気)なボディーカラーはこんな感じ

  • バハマブルー (L-519)
  • ルビーレッド (L-456)
  • シーブルー (L-360)
  • コーラルレッド (L-351)
  • シーリングワックスレッド (L-53)
  • ガルフブルー (L-390)
  • ターコイズ (L-380)
  • ドーブブルー (L-31)
  • チェスナッツブラウン (L-73)
  • パールホワイト (L-87)
  • ブリリアントオレンジ(L20B)
  • マリーナブルー(L54D)
マリーナブルー

現行車とは違うおしゃれな配色

ビートルがクラシックカーらしく、おしゃれなポイントはインテリア!

現行車のインテリアは、ダッシュボードやドアトリム(ドアパネル)でカバーリングされ、室内からボディーカラーを見て取れ部分は基本ありません。ボディーが何色であっても、インテリアはすべて同じ「黒」や「ベージュ」…。インテリアにボディーカラーを取り入れている車はありますが、それはあくまでデザインであり、ほとんどの場合がクラシックカーのオマージュ。

ビートルのインテリアは、ボディーカラーを使用したダッシュパネルと、ボディー同系色の生地を使ったシートやドアパネルがポイント!

ダッシュパネルは、現行車が「ダッシュパネル」を別部品としている反面、ビートルやクラシックカーでは、ダッシュボードも「ボディーの一部」。当然のことながらその色もボディーカラー!現行車は安全面やデザインの変更のしやすさから、ウレタンダッシュボードへと変わりましたが、今となってはボディーカラーが見て取れるスチールダッシュは、クラシックカーらしいオシャレなインテリアの、最大とも言えるポイント!

ビートルスペシャルカラー!

大衆車であったビートルは、高級クラシックカーのような綺羅びやかな装飾は無く、クロームメッキパーツも必要最小限。基本ボディーカラーも単色ですが、一部のスペシャリティーカーには、2トーンバージョンも!

ヘブミューラー

単色が基本であるビートルで、オリジナル2トーンカラーが採用された車両は、低年式コンバーチブルの一部と2シーターのヘブミューラーのみ。組み合わせは、ブラックボディーでサイドがレッド・ホワイト・イエローのいずれか。

この2トーンカラーはビートルのカスタムペイントでも人気で、定番のカラーリングの一つ。カラーチョイスによって、よりクラシカルにも、ポップでモダンな雰囲気にもすることが出来ます!低年式に限らず高年式ビートルにも似合う、オシャレなカラーリング。

ビートルのカラーリングまとめ

たくさんのボディーカラーがあるビートルですが、面白いのは案外何色でも似合ってしまうところ。

クラシックカーでは、どうしても純正色に拘りがちですが、ビートルでそれは損!ピンクやパープルといった、どう見ても派手なカラーでさえ着こなしてしまえるのが、ワーゲンビートル。それも一概に、愛嬌のある姿であるが故。ビートルはオーナーのセンスが光る車です!