「空冷ワーゲンが欲しいけど、何を選べばいいか分からない」
そんな空冷ワーゲン初心者の為の選び方のポイントです。
モデル
空冷ワーゲンにもビートル・ワーゲンバスを始め多数のモデルがありますが、入手が容易な車とそうでない車があり、1番多いのはビートル。
中古車数の多さは
ビートル→タイプ2→カルマンギアorタイプ3の順
流通量のある車種ほど”選ぶ”ことが出来るので、希望の1台に巡りあえる可能性も高くなります。
少ない車種は気長に探すことも必要ですが、2台としてまったく同じコンディションの車両は存在しない為、気に入った車に出会った時はその時が買い時の場合も。
年式
希望の年式が限定されてる場合は除き、好みのディテールなどから年代(年式)を絞ることが一般的。特定の年式限定で探すよりは幅広く探す方が候補も増えます(例50年代、60年代、70年代等)
よく言われる、年代での車体ダメージや故障頻繁などのイメージですが、一般的な国産中古車とは違い、クラシックカーは個体差に幅がある為、一概に年式の古さでの壊れ易さや、走りの違い、コンディションの違いは分かりません。
価格
年式(年代)別相場はありますが大まかな物で絶対的な相場では無いので注意。
空冷ワーゲン専門店では希少性やコンディションなどで価格が決まりますが、個人売買や一般中古車販売店などでは、単に”世間相場”に乗る形で値付けされている場合があり、状態に見合わないこともあります。
その逆に相場と思える価格より極端に安いものは、コンディションに問題がある場合もあり、後の”出費”にも繋がる可能性があるので慎重な検討が必要です。
オリジナル車(ノーマル)かカスタム車かでの、単純な価格差はありませんが、コンディションのいいオリジナル車、レストア車は高めです。
スタイル
「オリジナルorカスタム」「ビンテージor高年式」かは好みです。
乗りやすさや不便さと直結する車ばかりではないので、趣味やライフスタイルに合わせてお選び下さい。
希望に近い車両が改造車であっても、特別懸念する必要はありません。特に低年式車(50s60s)では現代の交通事情に合わせ、エンジンをアップグレードしている車両も多くあり、一般的な”改造車”のニュアンスとは違う部分です。
ハンドル位置
基本的に空冷ワーゲンのハンドル位置は、ディーラー車が右ハンドル、平行輸入車が左ハンドルになります。(例外あり)
どのモデルにも左右ありますが、低年式になるにつれて右ハンドルは希少になります。年代で右ハンドルが多いのは60年代後半以降。(ビートルなら65年付近以降、タイプ2ならレイトバス)
逆に左ハンドルの高年式ビートルは国内需要の関係から輸入台数が少なく少数。
マニュアル、オートマチック
空冷ワーゲンの多くは基本「4速マニュアル」。その中では少数ですがATもあり、ビートル、カルマンギアではAT免許で乗れるセミオートマチックの「スポルトマチック」タイプ2(レイトバス)・タイプ3では「フルオートマチック」があります。
ただし、製造から40年以上が経過したATは不具合が出ることも多く、修理不能な場合もある為、余程完調でない限りは、避けることが懸命。
最近では”AT限定免許”の方も多いですが、AT空冷ワーゲンを選ぶリスクよりは、マニュアル免許への限定解除がオススメ。
排気量
1200cc〜1600cc(レイト2000cc)がある空冷ワーゲンですが、「大は小を兼ねる」で大きな排気量(例1600cc)が好まれる傾向がありますが、それも使い方次第。
頻繁に高速道路を利用するなら1200ccより1600ccの方が楽ですが、街乗り9高速1程度の使用割合なら1200ccでも十分です。
ご自身のライフスタイルに合わせた排気量選びが必要です。
コンディション
ボディーインテリアの状態や、エンジンの著しいオイル漏れなどは、初心者の方でも”見た目”の話しなので分かるかと思いますが、錆びのレベル、事故歴、エンジンの状態などの判断は難しいところ。
古い車であれば、錆びや多少のダメージ、オイル漏れ程度は付き物なので、シビアになり過ぎる必要はありませんが、心配な方は専門店での購入がオススメ。
購入方法
購入方法は大きく分けて2通り
”中古車販売店か個人売買”
販売店での購入よりは個人売買での購入の方が車両価格は安めですが、そこには落とし穴も。
古い車両の場合、メンテナンス度合いや車両の状態で良し悪しが決まる為、すべては販売者の信用度や車両の現状に掛かっています。実際、購入後も維持の為のメンテナンスやトラブルの際は専門的知識を持ったショップの助けが必要なので、「保証」と言った形では無いにせよアフターメンテナンスをしてくれるショップでの購入は同時に「安心」も買えます。
その他
「選ばない」のも選び方の一つの手。
偶然出会った「欲しい」「乗りたい」と思える空冷ワーゲン。そんな1台に出会えたなら、それがあなたにとって運命の出会いです。