そろそろレストアしようといざ見積りしてもらったら、想像以上に高額…だったことはありませんか?
レストアは車両の状態や内容によって掛かる金額もマチマチ。「もう1台買えるほど掛かった」なんてこともよくあります。そんなレストア費用は、実はある裏技を使うことで、驚くほど抑えることが出来ることも!
この記事では、レストア時の費用の抑え方、そもそもレストアとは?レストア依頼時の注意点などを紹介しています。

レストアとは
「レストア」とは、主にクラシックカーや旧車を、元の状態に「修復」「復元」することを指します。具体的には、単なる部品交換や、故障・劣化を直すだけでなく、車体全体の見た目や機能性を「当時の状態により近づける」ことを指します。
部分的な「オーバーホール」や「リペア」と混同されがちですが、「レストア」本来の意味合いは、車体全体を修復することです。
ただし、必ずしも「新車の状態」に戻すことだけではなく、「新車以上の仕上がり」にすることや、逆に一部の歴史的価値のあるクラシックカーでは、ノンレストア車風にレストアする場合もあります。又、レストアと同時にカスタムすることも「レストア」です。

レストアとフルレストアの違い
そもそも「レストア」と「フルレストア」に、本来内容やレベルの違いは無く、言い方の違い。
フルレストア:
レストアに形容詞「フル」を付け加え、オーナー又は第三者が車両を評価する際に、「全部やってある」と言った意味合いで使う、誇張させた言い方になります。ただし明確な基準がある訳ではない為、レストア・フルレストアをレベルの違いとしと言い分けている場合もあります。
セミレストア:
フルレストアが車体全域に及ぶ「完全な修復・再生」であるのに対し、セミレストアは「特定エリア」のみ(例えばボディーのみや機関のみ等)や、作業自体は車体全域に及ぶものの、仕上がり目標を「新車」ではなく「当時物」に設定する場合などもセミレストアに含まれます。

レストア費用を抑える秘訣
レストア費用を抑える最大の秘訣は、必ず「専門店に依頼する」こと。そして決して「レストアを依頼しない」ことです。
矛盾している上に突拍子もないことのように思えるかもしれませんが、それにはちゃんとした理由があります。
「専門店に依頼する」
ここで言う専門店とは、空冷ワーゲンの専門店、もしくは空冷ワーゲンのレストアを得意としている業者のこと。空冷ビートルのレストア作業に慣れているショップでは、予算に応じたレストアと依頼者の満足度を両立させた作業(やりくり)を得意としています。予算に応じた作業内容の調整や使うパーツの選定にも相談に乗ってくれることでしょう。
「レストアを依頼しない」
専門店では「レストア=すべてに手をかける」ことを意味しますので、必然的に作業量も増え高額になります。そこであえて「レストア」と言う言葉を使わず、最低限やって欲しい作業、レストアの目的や完成イメージなど伝えるようにしましょう。漠然とレストア依頼するより、費用もぐっと抑えられることでしょう。

具体的に費用を抑える例として
どうしても必要な場合を除き「パンオフ」「総剥離」をしないのも手。この2点をしないだけで100万円から節約出来る場合も。
空冷ビートルのレストアと言うと、「とりあえずパンオフ」(ボディーをフロアーから剥がす)や、「ボディーは総剥離するもの」と思われている傾向がありますが、両者は一長一短。ただし、作業工程的にその方が良い場合や著しく仕上がりに影響する場合もある為、ショップ側とよく相談の上決定する必要があります。
レストア費用に関する注意点
空冷ビートルのレストア費用は、車両の状態、作業範囲、交換部品の量や品質などによって大きく変動します。

空冷ビートルの平均的なレストア費用は、フルレストアと呼べる物で300万円〜1000万円超。セミレストアでも100万円〜200万円程度掛かります。(専門店調べ)
- 車両の状態で金額が変わる
部品代や作業工賃など、高額な費用が発生する可能性があります。特に、状態の悪い車両や、部品の交換が必要な場合は、費用が高くなる傾向があります。 - レストアは時間がかかる
レストアでは部品の調達や作業に膨大な時間がかかるため、完成までに時間がかかる場合があります。 - レストア費用は業者によって違う
レストアには専門的な知識と技術が必要となるため、業者の選び方によって、費用や品質が大きく変わってきます。 - レストアの目的を明確にする
レストアの目的を明確にすることで、作業範囲や内容を決めることが出来、費用を抑えるための工夫をより具体的に検討できます。 - レストアの良し悪しは業者次第
業者の実績や評判を確認することで、価格や品質面で安心して依頼できる業者を選ぶことができます。
まとめ
空冷ビートルのレストア費用を抑える為には、信頼の出来るVW専門店に依頼すると共に、事前の打ち合わせをしっかりすることが大切です。依頼時は、漠然としたイメージのみでレストアを依頼するのではなく、レストアの目的や仕上がり、やって欲しいことなどを、明確に業者に伝えることで、金銭面・仕上がり面でも、満足度の高いレストアになることでしょう。
レストアの特性上、作業開始後に「不具合の発覚」や「追加作業」が必要になることも多く、事前の見積り額を越えてしまうこともよくあります(作業前に詳細な見積りをすることは不可能です)。事前に「出せる予算」をしっかり伝えておくことも大切です。
